離れるべき時に離れるべきだったのかもしれない
前回の記事はこちら↓
夫のバイクシートから消費者金融のキャッシュカードが出てきて、新たに150万円弱の借金が発覚しました。
夫が起きてきたので、テーブルの上にキャッシュカードと通帳を置きました。
固まる夫。
始まる言い訳。
夫は、お金を使い込んだ理由をバレバレの嘘でどうにか取り繕おうとしていましたが、そんなものは右から左に流れるだけ。
前回借金が発覚していた時は、たまたま1枚しかキャッシュカードが見つかりませんでしたが、実はもう1枚カードを持っており、それが今回見つかったカードでした。
前回の借金を完済した時には、もう他にはないと言っていたのに、結局パチンコも止められず、隠していたもう1枚のカードで借金を繰り返し、借金額はみるみるふくらんでいったのです。
そして、隠し持っていたお金も底をつき、消費者金融からの借り入れもできなくなり、切羽詰まってからは本業の合間に日雇いのアルバイトをして、どうにか月々の返済をしてきたことを白状しました。
私自身も甘いなと思うのですが、夫の話を聞いた私は
「つらかったね」
と、夫に同情をしたのです。
すると、夫はワッと泣き出しました。
ずっと一人で抱え込んできた借金とギャンブル依存のつらさが、そこであふれてきたのかもしれません。
だけど、なぜこの時にきちんと、離婚に向けて話をしなかったのだろうと、今になって思います。
同情して一緒に泣いてる場合じゃないわ。
2回目なんだから、さっさと別れろよ。
今の私が当時の私に言うなら、↑のセリフだと思います。
でもその時は、猫を連れて一人で家を出ていくのは大変、だとか、離婚の手続き面倒、とか、そんなことばかり考えて、結局一緒にいることを選んだのでした。
それでもやっぱり、まだ借金があるんじゃないか、またパチンコへ行ってしまうんじゃないかという不安と恐怖は消えません。
前回、借金と依存症が発覚した時は、お互いの家族のだれにも言わずに2人で話し合って解決を目指しました。
だけど、今回は2人だけで解決するだけの自信は私にはありませんでした。
つらくてつらくてたまりませんでした。
誰かに聞いてもらわないと、頭がおかしくなる。
そう思ったのです。
お互いの親にも言おう。
2回目の借金が発覚してから2日後、夫にそう伝えました。
夫はとても嫌がっていました。
理由は「親を悲しませたくない」から。
それは私だって一緒です。
私の父親は、私が幼いころから、
「ギャンブル依存症は恐ろしい」とよく言っていました。
パチンコをしたり、競馬や競艇に行くようになるとギャンブル依存症になってしまう。
というのが父親の言い分でした。
私はそもそもパチンコや競馬や競艇に興味がなかったし、みんながみんな依存症になるわけじゃあるまいし大袈裟だなと、父親の話を特に気にしていませんでした。
また、90年代後半に消費者金融のCMが大量に流れるようになってからは、
「消費者金融なんかで金を借りるな!!」
と、これまた口癖のように言っていました。
そんなことを言われても、借金をするような状況になったことがないので、父親の忠告も特に気にすることはありませんでした。
ただ、サラ金でお金は借りてはいけない。ギャンブルはやるべきではない。という意識は、頭の片隅にいつもあったように思います。
それなのに。
今私は、父親からさんざん口を酸っぱくして言われてきたギャンブル依存症と、消費者金融からの借金に頭を抱えている状況です。
私が苦労することのないように、悲しい思いをしないようにと、あれだけ忠告してくれていたのに。
そう思うと、もう自分が情けなくて情けなくて。
初めてこの時夫の前で声をあげて泣きました。
私だって父親にこんな状況を知られて悲しませたくない。
それでも、お互いの両親にこの問題を知ってもらわないと、私自身がもう耐えられなかったのです。
親にこの事実を伝えたところで、お金の援助をしてもらおうなどとは思っていません。
いくら借金があるのかということも、伝えるつもりはありません。
夫と話をしてから半月後に、休みを合わせて実家に帰ることにしました。
↓こちらの記事へつづく