助けを乞うことができるひと、できないひと
最近Twitterのフォロワーさんが徐々に増えてきて、ギャンブル依存症の当事者の方と関わることも増えてきました。
関わると言っても、時々リプライを送ったり送られたり程度ですが。
私がついついリプライを送ってしまうのは、依存症の方が
「禁パチ中だけどパチンコ行きたくなってきた…どうしよう…」と、
まさに今スリップしてしまうかもしれない、そんなツイートが流れてきたときです。
そんなツイートを見てしまうと
「うざいと思われるかもしれない、けど、もううざいと思われてもいいや」
ってな気持ちで
「とりあえず今日一日だけ我慢しませんか?」
とか、
「まずはお昼まで行かないで」
とか、送ってしまいます。
そして、(別に私がリプを送っても送らなくても)たいていそのあとに、
「どうにか我慢できました!」
というツイートが流れてきて、ほっとしているのです。
そんなことが増えてきてふと思ったのは、当事者の方がスリップしてしまう時って、タイムラインに突然
「スリップしました……( ;∀;)」
って流れてくることが多い!ということ。
つまりその前の
「やばい、行きたい、行ってしまいそう…どうしよう」
という迷いのツイートがないのです。(あくまで私のTL上の話なので、そうじゃない人もいるでしょうけど)
私は当事者じゃないのでスリップするときの心境や状況はよくわかりませんが、自分の迷いや衝動を言葉にして第三者に助けを求めることが出来れば、スリップはかなりの確率で防げるんじゃないかなと思ったのです。
もしかしたら、衝動についてツイートしている人は、別に誰かに助けを求める云々なんて考えていないかもしれないけど。
だけど当事者や、その家族がそんなツイートを目にしてしまうと、どこかで自分のことのように思えてしまって、リプを送らざるを得ないのです。少なくとも私は。
Twitterでフォローさせてもらっている、私と同じギャン妻のビッケさんのブログを読んで、本当にその通りだなあと思ったのでここに引用しますね。
ビッケさんのブログはギャン妻であるビッケさんと、当事者である夫さんが一つのブログ内でそれぞれ記事を上げているのですが、今回は夫さんが記事をアップしています。
そこに挿絵としてビッケさんが書いているイラストが、本当に依存症者とその家族の状況をよく表しているな~と感動しました。
(イラスト見ながらうんうん頷いちゃう感じ)
うちの夫も、誰にどう助けを求めればいいのかを知っていれば、ここまで問題がこじれることはなかったんじゃないかなと思います。
一番最初にギャンブル依存症が発覚した時、私は夫に
「もしもどうしてもパチンコに行きたくなったときは、外にいるときでも仕事中でもいいから私に電話してほしい。仮に行かずに済んだとしても、もしくはスリップしてしまっても、行きたくなったことを正直に話してほしい」
そう言っていました。
だけど夫は、私に一切そんな衝動や迷いを打ち明けることなく、盛大にスリップしていました(笑)
(いや、笑いたくないけどもう笑うしかない)
自分の心の内を言語化して発信できる人は、本人の意図せぬところで誰かが助けてくれたりするんですよね、きっと。
それって立派な能力だと思います。
求めよさらば与えられん。
求めなければ、与えられることはないんだきっと。
うちの夫も自分の思っていることをもっとすんなり言語化できれば、夫婦げんかでキレて机をけり倒すようなこともせずに済んだんだろうけど。
夫と結婚してからワースト上位に食い込むような喧嘩をした。キレて昭和の親父のようにローテーブルを蹴り倒す夫。駄々っ子か。私もキレて「テーブル元に戻せよ💢」と言ったら無言で戻しておりました。その後夫はチャリンコで逃亡。ツッパることが男の〜🎶が頭から離れない。
— さー@自立目指すギャン妻 (@live_seaside) 2018年11月20日
私たちの信頼関係に問題があるんでしょうね、きっと。
夫的に、私に迷いや衝動を打ち明けたら怒られると思ったのかな。
助けどころかストレスになるわって思っていたのかもしれない。
それに夫はええかっこしいだから、弱い部分を見せたくなかったんだろうな。
私はもう関係を修復することをあきらめているから、夫にはTwitterでもなんでもいいから、どこか別の誰かに助けを求められるようになってほしいなと思います。
そんなわけで、今日もTwitter上の当事者の誰かが衝動や迷いについてツイートしているのを見つけたら、私は目ざとくリプを送ってしまうのです。
これも共依存の一つなのかな。
もう何でもいいや。