ギャンブル依存症者の通帳から見えた依存度と2回目のお小遣い制度で分かったこと
前回の記事はこちら↓
前回、夫は嘘をついてたびたびパチンコ屋へ足を運んでいたことを認めました。
そして、20の質問で自身がギャンブル依存症であることを認め、回復のために自助グループへ通うことも約束しました。
(自助グループへの参加についてはまた別の記事で書きます)
少し前の記事↓でも書きましたが、この時は、財布は完全に別々にしていました。
夫のギャンブル依存症が発覚してからは、再び私が家計を管理することになりました。
最初に発覚した90万円の消費者金融での借り入れも、返済は夫自身でするように伝えていましたし、二人でしていた貯金も夫の分は夫の口座へ戻していました。
なので、この時点で消費者金融への返済は1回で完済できるだけの金額が、夫の手元にはあったのです。
ところが、夫は月々の返済を今まで通りしているだけ。1回で済ませられるはずの消費者金融からの借り入れはほとんど減っていませんでした。
そして、夫に返していた夫名義の通帳もカードも、再び私が預かることになったのですが、預かった通帳を記帳して驚きました。
2~3日おきに、3~5万円の現金が引き出されているのです。
それを見ただけで、お金の使い方が普通でないことが容易に想像できます。
きっと、夫が通帳を持ったままだったら、このお金もすべてパチンコに溶けていたに違いありません。
夫のギャンブルへの依存度が、その通帳には表れているようで、見るだけで胸が苦しくなります。
ギャンブル依存症者は、ギャンブルに対する金銭感覚が完全に麻痺しています。
夫曰く、少しでも勝ってしまうと、それまでの負けがすべてなかったことのように思えるそうです。
一方で、自分の生活に支障のない範囲のお金だけを使って、ギャンブルを純粋に楽しめる人もいます。
夫は残念ながらそうではありませんでした。
さて、私が再び家計管理をすることになり、夫のお小遣い制も復活することになりました。
ただ、前回毎月2万円としていた金額は、営業職である夫にとってはとても足りない金額のようでした。
それは、前回のお小遣い制度の時に、夫が常にイライラしている様子からもうかがえました。
そのため、今回は夫と話し合い、付き合いの多い職業でもあるため、毎月のお小遣いを5万円とすることにしました。
このころから、2人で話し合って物事を決めることがだんだんと増えてきました。
私が今までなんでも決めてしまっていたことも、夫と話し合ってから決めるように意識するようになりました。
私自身、そんなつもりはなかったのですが、どうやら私は夫の意見などそもそも聞く必要が無いだろうと、どこかで決めつけていたような気がします。
私の言うことはすべて受け入れてくれるでしょ、と思い込んでいました。
夫は、衝突を避けてか、反論もせず私の意見を受け入れようとしていましたが、夫本人も気づかないうちにストレスが溜まっていたのだと思います。
それも、きっと夫をギャンブルへと走らせた原因の一つであると思っています。
結婚2年目にして、ようやく私たちはお互いの意見を聞き、自分の意見もきちんと話す、というステージに立てたようです。
本当は、もっとずっと前にできていなければいけなかったことですが、夫のギャンブル依存症がきっかけで、私は今までの夫への対応についての反省点に多く気づくことができました。
私たちは、今まで圧倒的にコミュニケーションの質が悪かった。
特に私は、目の前にいる人を受け入れ、その言葉に耳を傾けることを怠っていた。
そんな風に思います。
子どもじゃあるまいし、と言われるかもしれません。
でも、ギャンブル依存と借金は、夫が出していたSOSだったのではないかと思うのです。(だから許せる、ということではありませんが)
それが、ギャンブル依存症者全員に当てはまるかどうかは分かりません。
ただ、夫の普段の性格や人柄を見ていて私はそう思ったのです。
それは、夫が育った環境も大きく関係しているのだと感じます。
この一件があってから、私たちは喧嘩をすることがほとんどなくなりました。
以前のように、何か気に入らないことがあればお互い無口になり、1週間ぐらい口を利かない。そんな子どもの喧嘩のようなことはなくなりました。
以前よりも、深い話ができるようになったし、心のつながりはより深くなったと感じました。
結局、消費者金融からの借り入れは、夫の口座からお金をおろし夫と二人でATMへ行き完済しました。
ATMに吸い込まれる分厚い札束を見ながら、
「これで終わりだよね」と私は夫に念押ししました。
夫は、神妙な面持ちで
「うん」とだけ言いました。
この時は、本当にもうこれで借金から解放される!!と気持ちが軽くなりました。
後は夫に自助グループに参加してもらい、依存症の回復を目指すのみ。
そんな風に軽く考えていました。
↓こちらの記事へつづく
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